三重県大紀町錦の磯釣り

三重県大紀町錦の磯でグレ、石鯛を狙います

番外編 3月2日~3月4日男女群島 2日目朝~3日目朝、帰宅

1日目の釣果をクーラーに収め、次の磯へと移動する。

程なくして名前が呼ばれ、磯へと上がった。

 

男女群島 2日目

男女群島 2日目

足場はちょうど四角形のようになっていて、バッカンの奥に四角形の頂点がある

 

1日目と同じく、まずは周りを観察する。1枚めの写真の方向は水深が浅い。2枚めの写真の右手奥にも足場があるが、滑るので気を付けてと船頭から忠告された。

 

次にブルーシートで簡易テントを作ることにした。なぜなら、2日目は雨が降るとの情報を常連さんから聞いていたから。

この足場の後ろの高台には壁があり、そこにハーケンを打ち込み、ブルーシートを固定。簡易テントの出来上がり。近くの磯に上がった釣り人は竿を出していたが、僕は日中は竿を出さないことに決めていたのでさっそくテントの中に潜り込み、食事、睡眠をとる。

 

そこまではよかったのだが、雨、風が強くなってきた。簡易テントが風でバサバサとなびき、とても眠れるような環境ではない。銀マットの上に横たわっているが、容赦なく雨が吹き込み、銀マットも水浸しになってしまった。さらには固定していたハーケンのいくつかが風で外れて簡易テントが役立たずになりつつある。

さてどうしたものか。。。低体温になってはシャレにならない。

 

まずは風をしのぐために、テントの高さを低くする。それまでは壁の一点を頂点にしたテントにしていたが、地面に這いつくばるようなテント設計に。すると随分風をしのげるようになった。

ただ、体が寒いのは治らない。カイロも取り出すが、使っているうちに水に濡れて使い物にならなくなる。

最後の手段と思い、コンロに火をつけた。テントの中で火を使うのは換気の面でも不安だったが、時々テントを開けたりしながら何とかお湯をわかし、カップ麺を食べることができた。最高に美味い。

 

12時になると見回りの船がやってきた。夕方までこの風と雨が続くらしい。げっそりとしながらテントに戻り、時々お湯を沸かしながら夕方まで耐えることになった。

 

夕方になり雨風が止んできた。テントから這い出し、夜釣りの準備を始める。準備もそこそこに夕方の見回りの船がやってきた。もちろん釣果は持っていないので、手ぶらで船に乗り込み、渡船屋の弁当と食料を回収して磯に戻る。弁当はご飯と漬物の質素なものだったが、まだ温かいのですぐにレトルトのカレーを作って弁当を食べた。

1日目と同じく明るい時間帯から夜用の仕掛けで挑む。しかしエサ取りすらおらずうんともすんとも言わない。夕まずめこそはと思っていたが、それでもエサが残り続けたまま夜を迎えた。

 

2枚めの写真の左向きに釣り座を構えているが潮がなかなか動かず、磯際から竿1本沖ぐらいまで探ってみるがエサは取られず。2枚めの写真右奥は足場が危険なので敬遠していたが、探らないとダメだと思い、危険な足場を踏まないようにして遠くから仕掛けを投入することにした。

そうこうしているうちに、2枚めの写真の右手前から左に向かって緩やかに潮が流れ出した。これはいいかもと思って、右の磯際にマキエを打ち、右の磯際を狙うことにした。

 

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ひし形のところにマキエを打ち、仕掛けを流していく

 

すると足場の角を少し過ぎた、青い星のあたりでウキが消し込む。50cmの尾長が上がってきた。

そのあとも同じ場所を狙ってみると尾長が連発する。一投ごとに尾長がかかり、それも平均50cmの良型の尾長がバンバン竿を曲げてくれる。こんなことがあっていいのだろうか。

 

強い締め込みを堪能していたところ、一際強い引きがやってくる。竿を煽って浮かせてやるとなんだか魚体が大きい。

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ひと目見てつい「デケェーーー」と叫んでしまった。いや冷静に考えると叫ぶほどの大きさではなかったのであるが、まるまると太った重量感に60cmもあるのではないかと思わせる大きさにびっくりしてしまった。

60cmには一歩届かず58cmではあったが、興奮しっぱなしだった。

 

その後も尾長が続いたが、潮が緩み始めた。これはまずいと思ったところに40cmの口太がやってきた。いつもならこのサイズの口太でも嬉しいのだが、尾長が続いたところに口太とは潮が悪くなったのだろうかと思ってしまった。

悪い予想は的中し、潮が止まってしまった。もう一枚40cmの口太を追加したあとはアタリが遠のき、しばしの休憩をとることにした。

 

 

1時間ほどの仮眠をとって26時。釣りを再開する。やはり潮は動いてくれない。セオリーからは外れて遠投も試してみるがエサ取りが時々あたってくる程度。

先程尾長が連発したポイントで、1枚尾長を追加したがまた口太がかかってくる。口太がエサをとってくるような状況では尾長が来ないのではないだろうかと考えながら、釣りを続行するが尾長は続かなかった。

 

夜明け。イスズミや口太が引きを楽しませてくれるが、尾長はやはりこない。迎えは9時ごろとのことだったが、はやめに7時半には片付けを開始した。

近くの磯に上がった釣り人はまだ釣りを続けている。双眼鏡で眺め、釣れていないことを確認しながら、優雅に朝食をとった。

 

9時前に迎えの船が到着。

荷物の整理を手伝い、船室に移動。船はどんどんと釣り人を乗せていく。

相部屋だった常連さんも帰ってきた。釣果の話を少ししたところで、男女群島が遠ざかっていく。行きに比べると海は多少荒れているようで、酔い止めを服用して横になる。緊張の糸が途切れたのかすぐに意識を失った。

 

「ほらついたよ。爆睡やったで」

13時。目を覚ますと平戸の港についていた。どうやら3時間半一度も起きることなく寝ていたらしい。夜ほとんど寝ずに竿を振り続けていたのだから当然かもしれない。

 

クーラーや荷物をバケツリレー方式で運んでいく。僕も手伝おうとしたが、段取りがわからず、寝起きで頭も働かないので完全に邪魔者となってしまった。さっさと船を降りて邪魔にならないようにする。

渡船屋の社長さんに釣果の写真をとってもらい、受付に渡船代を払いに行く。受付の待合にはゆでたまごが大量においてあった。相部屋の常連さんとゆでたまごをむしゃむしゃする。

 

その後は受付で割引券をもらってからサムソンホテルに向かい常連さんと入浴。常連さんも帰りはフェリーで帰るとのことだったので、またあとで会うかもしれませんねと話しながら、ホテルで別れて僕は一人で新門司港へと向かった。

15時頃に平戸を出発し、行きと同じ道を走って新門司港についたのが19時過ぎ。フェリーの出発は20時だったのでまずまずの時間だ。

フェリーに乗り込むと車両甲板に、相部屋の常連さんの車を発見。やはり同じフェリーになったかと思い、フェリーの中をうろうろしていると常連さんを発見できた。一言挨拶をして近くに寝床を確保した。その後常連さんに宴会に誘われ、酒を酌み交わす。それぞれの釣りの話を交換してベロベロに酔ったところで気持ちよく眠りについた。

 

 

8時半に神戸港に到着。時間もあるのでゆっくりと下道で帰り、昼過ぎに自宅にたどり着いた。

結局持って帰ってきたのは尾長10枚。平均50cmの良型ばかり。その晩一人で10枚の尾長をさばくことになったのだが、あまりにも大変だった。

さばいた疲れと旅の疲れでぐっすりと眠った。