三重県大紀町錦の磯釣り

三重県大紀町錦の磯でグレ、石鯛を狙います

6月17日 見老津、牛の首 石鯛釣り

ブログ更新がご無沙汰になってしまった。
そもそも磯に行けていなかったというのもあるが、実は石鯛釣りに手を出してしまった。

ブログのタイトルが「グレを釣る」となっているのでどうしたものかと思ったが、石鯛釣りに関しても続けてみることにした。

石鯛釣りには以前から憧れを持っていた。しかし、入門のハードルが高く、師事する人がいないと石鯛釣りは難しいと聞いていたのでなかなか手を出すことができなかった。
今回石鯛釣りをする方と一緒に釣行する機会ができたので、その師匠に道具をお借りしながら石鯛釣りをすることになった。非常に嬉しい。

はじめは熊野近くの新鹿に行く予定であったが、三重方面は波が高く南紀見老津の磯に行くことになった。
運良くエサのウニも確保できた、というか師匠に確保してもらった。師匠に聞きながら、半日の釣りで30個のウニを持参することにした。

当日白浜の釣太郎でエサを購入する。師匠に聞きながら仕掛けも購入する。どれもこれも初めてのことなので師匠に頼りっきりだ。

見老津に来るのは初めてだ。
牛の首という磯に上がった。

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見老津 牛の首

ある程度仕掛けの作り方なども予習しているが、師匠にはじめから教わって仕掛けを作る。
瀬ズレワイヤー有り パッスル仕掛け
オモリ30号
ケプラーハリス 針15号
常連の方によると見老津の磯は足元狙いが多いとのこと。投げても20m前後らしい。両軸リールの扱いも初めてなので遠投せずに済むほうがありがたい。

カウンター17程度にカケアガリがあるようでそこに仕掛けをとめて待つ。エサ取りはちょくちょくあたってくる。ウニは芯だけ残ってくる状態が続く。
同じような状態が数時間続く。しかし、穂先が揺れるのを見るのは楽しい。グレ釣りよりも石鯛釣りの方があっている気がする。

徹夜であったせいか、少しウトウトしはじめる。
穂先が大きく動き、舞い込みそうな期待が走る。もう一度穂先が沈む。期待を込めるが穂先はもとの位置に戻り舞い込む気配はなくなった。
仕掛けを回収するとウニの芯はなくなっていて、殻の半分だけが残っている。エサ取りかもしれないが、芯がとられているのでもしかしたら本命なのかも?と期待してしまう。

その後、エサ取りのようなアタリがあり、穂先が沈んだまま止まった。回収しようとしたら30cmほどのイガミがかかっていた。
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エサ取りのアタリはあるが、本命らしいアタリはなし。ウニは10個ほど残して納竿となった。


初めての石鯛釣りであったが、師匠からいろんなことを教わった。隣にいた常連さんの竿さばきも盗んでみて、ある程度キャスティングできるようになった。
正直今回の釣りでは潮の流れなんて気にしている余裕はなかった。潮の流れと海底の地形を把握した上で正確にエサを置くことが必要なのだろう。底を把握する感覚、キャスティングの精度は課題だと思った。それから、グレ釣りをしているときにはウキの動きや、仕掛けの方向などから潮の流れを把握していたが、石鯛釣りのときにはどうすればいいのだろうか。。。?

石鯛釣りは楽しい。特に夏場はグレ釣りは小型がメインになるし、少なくともこの夏は石鯛釣りに精を出そうと思った。

5月6日 錦、高の島

今回は珍しく2人で錦へ。
半夜で行こうとしたが、昼からは波が出てくるとのことで朝行くことにした。
高ノ島の磯割りで、他に高ノ島に行く人がいなかったので高ノ島の東に上がった。
錦 高ノ島 東

 高ノ島、東 沖には左から米、双子、木生が並ぶ


錦 高ノ島 東

高ノ島 東

 

同行者の方はボイルオキアミではなく、生オキアミ+配合剤でやるらしい。これは分が悪いかもしれない。僕はボイル一筋だが、ボイルで釣果を上げるには同じ磯全体がボイルオンリーで臨む必要があると思っている。
釣座はじゃんけんで決めたが、負けて潮上になってしまった。ますます分が悪い。

 

潮は西から東に流れている。
始めの30分は全誘導で探ってみると、チビアコウやガシラ、ベラなどがあたってくる。エサ取りは底の方に多いらしい。
半誘導に変えてみると、4ヒロのタナでエサが取られる。同行者もやはり4ヒロでグレを釣っている。こちらは仕掛けを張って誘いをかけてみたりするが、アタリはなし。

隣では30cm台後半までのグレを数枚釣り上げている。負けないぐらいサンノジも数枚上げている。
こちらはグレは全く見えない。なんとか釣りたいところ。

 

エサ取りがかかってチモトに傷がつくとハリスを切り詰めるようにしているのだが、その時はほんの少しの傷だったので続行してしまった。そういうときに限ってアタリがきてしまう。
道糸にテンションをかけて仕掛けを張ったところ穂先に重みがのった。
引きは重たいがあまり走る感じではない。しかし、重くてクレン巻きができない。引きが弱まったときに巻いてやろうと思うが巻けない。
そうこうしているうちにチモト切れ。やってしまった。

 

その後はアタリが出ることもなく納竿。同行者の方と同じ磯に上がっていたとは思えないほど差が出てしまった。


反省点としてはまず釣座。高ノ島の東に上がるのは初めてだったので仕方ないのだが、二人とも東のワレよりも西側で釣りをしていたようだ。釣果に差がでてきた時点で僕は東のワレの東側に移動してもよかったのかもしれない。
チモト切れに関してはハリスをこまめに切り詰めないといけなかったと思う。後悔しないように手間をかけないといけない。
あとはクレン巻きでリールを巻けなかったことに関しては、以前にも反省点としてあげたが、多少ポンピングをしてもいいのかもしれない。

4月29日 錦、グンカン

錦へ。
 
昼からは波風が出てくるので難しいとのことで、12時までの釣りとなった。
磯割りは木生、双子。ちょうど渡礁時が大潮の満潮時刻と重なっていて、波もある程度あったのでカツオや蛇島は厳しい。木生も低場は波に洗われている。
 
木生での船着けを見ていると潮が西から東へ流れているように見えた。経験上こういうときはワラウチでもよい。乗越でもいいかと思いつつ、僕は東磯に向かった。
乗越にはある程度人が乗るようなので、ワラウチに行こうかと思っていたところ、もともと乗越の東の先端に乗る予定の人が、先端が危ないとのことでワラウチに行くとのことだった。こういうとき僕は流れにお任せして、別の磯に上がることにする。
結局僕はグンカンに上がった。
 

錦 グンカン

グンカン 前方に見える乗越を波が越えてくる

錦 グンカン

右にトビワタリが見える
 
いつもどおり、最初の30分は撒き餌なしでいく。潮の流れは予想に反して東から西に流れているらしい。右のトビワタリの方に仕掛けは流れていく。これはワラウチに乗らなくてよかったなと思った。
エサが時々とられている。活性がいいのだろうかと思ってみるが、よく見るとチモトに噛まれたような跡が。針の塗装もボロボロになっている。これはフグかもしれない。
ウキが一瞬シモったときに合わせるとやはりフグが上がってきた。フグが釣れるときは調子がよくない気がしてしまう。
 
撒き餌なしでと思っていたが、フグをかわすために30分を待たずして撒き餌を開始。フグを磯際に止めるつもりで撒き餌を打つ。
始めの方は全誘導で探っていたが、5ヒロのタナから半誘導で始めた。経験上グンカンはある程度深いところにグレがいる気がしている。水温がまだ上がっていないことも考えて5ヒロにした。
 
30cmに満たない程度のグレが何度かあたってくる。
右前に竿1本ほど沖のあたりでアタリがあり、あわせると良い引きがやってきた。しっかりと竿を立てて、引きが緩んだときにクレン巻きで寄せてくる。磯際で突っ込まれたので、足のクッションも使って引きに耐える。竿はのさせない。
 

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サイズは42cm。いいサイズのグレが上がってきた。
恥ずかしながら、ここ錦で40cmオーバーのグレを釣るのは1年ぶり、2枚目だ。
 
その後潮は止まってしまった。おまけに乗越を超えた波が表層をグンカン方面に流してくるので、どんどんとウキが磯際によってきてしまう。
ウキを3Bに変えて、比較的重めの仕掛けにかえてみる。30cmほどのグレがやはりあたってくるが、サイズは伸びず。
 
やや沖の方でゆるやかに右方向に潮が流れ出したので思い切って遠投してみるが、それもイマイチ。納竿の時間が訪れた。
 
 
今回は久々に良い型のグレが釣れてよかった。
僕の勝手な意見だが紀東の水温がまだ上がっていない関係で、いわゆる寒グレはもう少し釣れてくるのではないかと思っている。コッパグレやエサ取りが増えてくるまでまだ楽しめるような気がする。
落ち着いたらまた半夜にも挑戦したい。

4月14日 錦、蛇島

週末に予定があったり、悪天候だったりしてしばらくあいてしまった。

さあ錦へ。

 

今日は木生双子のまわり。低気圧が迫っており、昼以降は波風が出てくるとのことで、昼に撤収になるかもしれない。双子など沖磯は危ないかもとのことだったこともあり、東磯へ向かう。

大潮だが5時頃に満潮で、あとは下げてくるため蛇島に上がることができた。もうひとりの方も蛇島に上がり合計2人。その方は上礁するやいなや西の足場のいいところに陣取った。東の方は足場がやや低くて波に洗われるので避けたかったが仕方ない。荷物は船着において、東の足場にしっかりとピトンを打ち込んで準備を始める。

 

開始30分のサシエオンリータイムは全遊動で色々探ってみるが何も反応なし。

撒き餌を開始するが、エサが取られることはない。水温が低く活性が低いだろうことは予測していたので、4ヒロから開始して深くしていく。

ハエ根の際を探っていくと5ヒロ半のところで30cmのグレが食ってきた。サイズは十分ではないが、まずまずだ。

5ヒロ半だとところどころで根掛かりしてしまう。やはりグレは底の方でじっとしているのだろうと思い、同じタナで狙ってみるがその1枚で後が続かない。

少し沖を狙ってみたり、左右に振ってみたりするがダメ。紀東全体的に水温が低く、グレはなかなか口を使ってくれないのかもしれない。

 

西の足場にいった人にはカワハギやガシラがきているようだ。休憩ついでに話してみると、カワハギが湧いていてエサが残らないとのこと。エサが全く取られない東側とは大違いだ。

しかし、カワハギが湧いているとしんどい。カワハギがいないだけでもましかと思い釣りを続行する。

 

それまでは潮がほとんど動いていなかったのだが、急に左向きに動き出した。こういう時は経験的に釣れだすような気がして、集中して攻めてみる。すると40cmほどのイガミが釣れた。

これはいいかもと思ってみたが、潮はすぐに止まってしまった。魚の気配は消え、エサは残ってくるようになった。

 

潮が動かないまま時間が過ぎていく。

しばらくすると沖に潮目ができ、左方向に動いているようだ。磯際では右向きの流れができ、右のワンドからの払い出しで沖に向かい潮目に合流するようになっている。払い出しの沖向きの流れは表層だけだと思われるし、磯際の撒き餌が沖の潮目に効いているとは考えにくいが、西側(右)の釣り人が流した撒き餌が効いているかもしれない。

足場の近くでは状況が芳しくないし、思い切って潮目を狙ってみることにした。

 

沖でウキはかなり見えにくく早アワセが難しいのでハリはいつものあわせちゃダメジナに変更。

潮目を狙うといってもなかなか上手くいかない。アタリがないまま時間が過ぎていく。リールをオープンにしてスプールの道糸を指でとめてアタリを待つ。久々に深夜に運転して疲れたのかウトウトしていると、指が道糸に弾かれたように思い目を覚ました。道糸がどんどん出ていく感じはないが、見てみるとウキがたしかに見当たらない。試しに竿を煽ると重みがのった。沖でかけたので安心してやり取りできる。というかそんなに強く引くわけでもない。またもや30cmのグレがやってきた。

 

その後はアタリが途絶えた。日が昇ってくるにつれて波が高くなり、西側の磯は洗濯機状態で真っ白になっている。こうなると仕掛けの操作が難しく、僕は苦手だ。

東側の足場の東向きに場所を変更しようとしたところ、12時半頃に迎えの船がやってきた。波風が出てきたので撤収ということらしい。仕方ない。


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他の釣り場でも30cm台のグレは出ていたが、サイズはイマイチ。低水温のせいにしてみる。

僕の釣果は十分ではないが、一瞬動いた潮でイガミをあげたこと、潮目狙いで30cmとはいえグレをあげたことはよかった。次は大きなグレが来てくれることを願う。

番外編 3月2日~3月4日男女群島 2日目朝~3日目朝、帰宅

1日目の釣果をクーラーに収め、次の磯へと移動する。

程なくして名前が呼ばれ、磯へと上がった。

 

男女群島 2日目

男女群島 2日目

足場はちょうど四角形のようになっていて、バッカンの奥に四角形の頂点がある

 

1日目と同じく、まずは周りを観察する。1枚めの写真の方向は水深が浅い。2枚めの写真の右手奥にも足場があるが、滑るので気を付けてと船頭から忠告された。

 

次にブルーシートで簡易テントを作ることにした。なぜなら、2日目は雨が降るとの情報を常連さんから聞いていたから。

この足場の後ろの高台には壁があり、そこにハーケンを打ち込み、ブルーシートを固定。簡易テントの出来上がり。近くの磯に上がった釣り人は竿を出していたが、僕は日中は竿を出さないことに決めていたのでさっそくテントの中に潜り込み、食事、睡眠をとる。

 

そこまではよかったのだが、雨、風が強くなってきた。簡易テントが風でバサバサとなびき、とても眠れるような環境ではない。銀マットの上に横たわっているが、容赦なく雨が吹き込み、銀マットも水浸しになってしまった。さらには固定していたハーケンのいくつかが風で外れて簡易テントが役立たずになりつつある。

さてどうしたものか。。。低体温になってはシャレにならない。

 

まずは風をしのぐために、テントの高さを低くする。それまでは壁の一点を頂点にしたテントにしていたが、地面に這いつくばるようなテント設計に。すると随分風をしのげるようになった。

ただ、体が寒いのは治らない。カイロも取り出すが、使っているうちに水に濡れて使い物にならなくなる。

最後の手段と思い、コンロに火をつけた。テントの中で火を使うのは換気の面でも不安だったが、時々テントを開けたりしながら何とかお湯をわかし、カップ麺を食べることができた。最高に美味い。

 

12時になると見回りの船がやってきた。夕方までこの風と雨が続くらしい。げっそりとしながらテントに戻り、時々お湯を沸かしながら夕方まで耐えることになった。

 

夕方になり雨風が止んできた。テントから這い出し、夜釣りの準備を始める。準備もそこそこに夕方の見回りの船がやってきた。もちろん釣果は持っていないので、手ぶらで船に乗り込み、渡船屋の弁当と食料を回収して磯に戻る。弁当はご飯と漬物の質素なものだったが、まだ温かいのですぐにレトルトのカレーを作って弁当を食べた。

1日目と同じく明るい時間帯から夜用の仕掛けで挑む。しかしエサ取りすらおらずうんともすんとも言わない。夕まずめこそはと思っていたが、それでもエサが残り続けたまま夜を迎えた。

 

2枚めの写真の左向きに釣り座を構えているが潮がなかなか動かず、磯際から竿1本沖ぐらいまで探ってみるがエサは取られず。2枚めの写真右奥は足場が危険なので敬遠していたが、探らないとダメだと思い、危険な足場を踏まないようにして遠くから仕掛けを投入することにした。

そうこうしているうちに、2枚めの写真の右手前から左に向かって緩やかに潮が流れ出した。これはいいかもと思って、右の磯際にマキエを打ち、右の磯際を狙うことにした。

 

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ひし形のところにマキエを打ち、仕掛けを流していく

 

すると足場の角を少し過ぎた、青い星のあたりでウキが消し込む。50cmの尾長が上がってきた。

そのあとも同じ場所を狙ってみると尾長が連発する。一投ごとに尾長がかかり、それも平均50cmの良型の尾長がバンバン竿を曲げてくれる。こんなことがあっていいのだろうか。

 

強い締め込みを堪能していたところ、一際強い引きがやってくる。竿を煽って浮かせてやるとなんだか魚体が大きい。

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ひと目見てつい「デケェーーー」と叫んでしまった。いや冷静に考えると叫ぶほどの大きさではなかったのであるが、まるまると太った重量感に60cmもあるのではないかと思わせる大きさにびっくりしてしまった。

60cmには一歩届かず58cmではあったが、興奮しっぱなしだった。

 

その後も尾長が続いたが、潮が緩み始めた。これはまずいと思ったところに40cmの口太がやってきた。いつもならこのサイズの口太でも嬉しいのだが、尾長が続いたところに口太とは潮が悪くなったのだろうかと思ってしまった。

悪い予想は的中し、潮が止まってしまった。もう一枚40cmの口太を追加したあとはアタリが遠のき、しばしの休憩をとることにした。

 

 

1時間ほどの仮眠をとって26時。釣りを再開する。やはり潮は動いてくれない。セオリーからは外れて遠投も試してみるがエサ取りが時々あたってくる程度。

先程尾長が連発したポイントで、1枚尾長を追加したがまた口太がかかってくる。口太がエサをとってくるような状況では尾長が来ないのではないだろうかと考えながら、釣りを続行するが尾長は続かなかった。

 

夜明け。イスズミや口太が引きを楽しませてくれるが、尾長はやはりこない。迎えは9時ごろとのことだったが、はやめに7時半には片付けを開始した。

近くの磯に上がった釣り人はまだ釣りを続けている。双眼鏡で眺め、釣れていないことを確認しながら、優雅に朝食をとった。

 

9時前に迎えの船が到着。

荷物の整理を手伝い、船室に移動。船はどんどんと釣り人を乗せていく。

相部屋だった常連さんも帰ってきた。釣果の話を少ししたところで、男女群島が遠ざかっていく。行きに比べると海は多少荒れているようで、酔い止めを服用して横になる。緊張の糸が途切れたのかすぐに意識を失った。

 

「ほらついたよ。爆睡やったで」

13時。目を覚ますと平戸の港についていた。どうやら3時間半一度も起きることなく寝ていたらしい。夜ほとんど寝ずに竿を振り続けていたのだから当然かもしれない。

 

クーラーや荷物をバケツリレー方式で運んでいく。僕も手伝おうとしたが、段取りがわからず、寝起きで頭も働かないので完全に邪魔者となってしまった。さっさと船を降りて邪魔にならないようにする。

渡船屋の社長さんに釣果の写真をとってもらい、受付に渡船代を払いに行く。受付の待合にはゆでたまごが大量においてあった。相部屋の常連さんとゆでたまごをむしゃむしゃする。

 

その後は受付で割引券をもらってからサムソンホテルに向かい常連さんと入浴。常連さんも帰りはフェリーで帰るとのことだったので、またあとで会うかもしれませんねと話しながら、ホテルで別れて僕は一人で新門司港へと向かった。

15時頃に平戸を出発し、行きと同じ道を走って新門司港についたのが19時過ぎ。フェリーの出発は20時だったのでまずまずの時間だ。

フェリーに乗り込むと車両甲板に、相部屋の常連さんの車を発見。やはり同じフェリーになったかと思い、フェリーの中をうろうろしていると常連さんを発見できた。一言挨拶をして近くに寝床を確保した。その後常連さんに宴会に誘われ、酒を酌み交わす。それぞれの釣りの話を交換してベロベロに酔ったところで気持ちよく眠りについた。

 

 

8時半に神戸港に到着。時間もあるのでゆっくりと下道で帰り、昼過ぎに自宅にたどり着いた。

結局持って帰ってきたのは尾長10枚。平均50cmの良型ばかり。その晩一人で10枚の尾長をさばくことになったのだが、あまりにも大変だった。

さばいた疲れと旅の疲れでぐっすりと眠った。

番外編 3月2日~3月4日男女群島  出発~2日目夜明け

男女群島遠征の準備を整え、いよいよ遠征の日が迫った。渡船屋さんに言われていたとおり、こまめに出船の確認をする。

2月28日 一応出船する予定との返答

同日天気予想図や波高予測を見てみても、男女群島付近に高気圧がやってくるようで、運良く波も穏やかになるようだ。

 

3月1日 日曜日から時化そうとのことで、1泊2日(一般でいう2泊3日)釣行は難しい、日帰り(一般でいう1泊2日)になりそうだから、11時頃には渡船屋に到着してほしいと返答

なんと、天候の悪化で1泊2日は難しいとのこと。自然には逆らえない。多少がっかりしながらも行くことにする。

 

今回はフェリーを利用することにした。本来は大阪南港発の名門大洋フェリーを利用する予定だったが、船のメンテナンスが予想外に遅延しているとのことで欠航することになり、神戸港1830発 新門司港0700着の阪九フェリーを利用することにした。

3月1日

1500 京都の自宅を出発。京都市内がかなり混んでいるため予想外に時間がかかる

1730 神戸港

1830 神戸港出航

3月2日

0700 新門司港

0730 新門司港

 新門司IC~九州自動車道~福岡~都市高速~福重JCT~前原東IC

 唐津伊万里を経由

1100 あじか磯釣センター着

 

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写真の左側の建物に乗船名簿を書く場所があり、写真正面にある建物に入ってすぐ左に釣具やエサを置いてある店がある。

 

到着して乗船名簿を書きに行くと、渡船屋のおばちゃんに日帰りではなく1泊2日に変更になったと聞かされた。これは嬉しい。

まずはエサの注文をする。しかし、エサを置いてある店には鍵がかかってあり、その前のスペースには恐らく韓国人と思われる人々がたむろしていて日本語が全く聞こえてこない。どうしたものかと困ったので、おばちゃんに助けを求めると、店員に電話してくれ解決した。どうやら、エサの手配で忙しくしていたらしい。

 

エサは以下のように注文した。

①1日目の夜 ボイル2枚 アミエビ1枚

②2日目の日中 オキアミ3枚 アミエビ1枚

③2日目の夜 ボイル2枚 アミエビ1枚

 

エサの注文に関してはかなり思考をめぐらした。普段僕はボイルオキアミオンリーでフカセをしている。しかし、ここ男女群島ではボイルよりは生オキアミを使う人が多いようで、解凍エサも生オキアミは用意されているが、ボイルオキアミは用意されていなかった。現地の釣り方に合わせた方がいいかもとも思ったが、夜釣りは磯際を狙うから遠投が必要ないこと、そして何よりボイルオキアミオンリー釣法が男女群島でも通用するということを信じたくてボイルオキアミをメインにすることにした。一応保険として生オキアミも注文したが、結局生オキアミは一度も使うことはなかった。

サシエはもちろん撒き餌の個体を使用する。撒き餌との同調が大事なら、サシエを別に購入する必要は無いはずだ。

 

エサを注文したら積み込みの準備を始める。忘れ物はないかよく確認して船の前まで荷物を運んだ。釣り用のウェアや磯ブーツは持ち込み、普段着にサンダルの格好で乗り込む。この時、ウェア、ライフジャケットを寝床に持ち込んでおくとスムーズになるようだが、僕は初め寝床を確保できなかったこともあり、上手くいかなかった。

船に乗り込み寝床を確保しようとしたが、1人の寝床は全て埋まっていて入る場所がない。4人部屋もあるが、そこにも団体が入っていて入り込めそうにない。どうしたものかと悩んでいると、4人部屋にいた2人組がこっちにこないかと声をかけてくれた。

これがとても良い出会いだった。

 

その2人組は男女群島に20回以上来ている常連さんだった。ヒェッ

しかも関西から来ているとのことで話も弾んだ。僕が男女群島は初めてだと言うと色々と教えていただいた。この時に、尾長狙いなら夜集中して、昼は休憩するぐらいの気持ちで望むということを教えてもらった。昼に尾長が来ないこともないが、よほど本流のゴウゴウ流れる場所でないと難しいらしい。

そうこうしているうちに船が動き出す。時間は1220。酔い止めを服用して体を休める。揺れは思ったより少ない。常連さんも、こんなに波がないのは珍しい、西磯にもいけるんじゃないかと言っていた。

 

「出港して3時間半で到着が目安や。五島を越えて圏外になってから1時間で到着っていうのも目安になる」

男女群島が見えてきたようで船内が慌ただしくなる。常連さんも一人はいつでも飛び出せるぐらいの準備万端になっていたが、もうひとりはまだ横になって寝ていた。

「ワシは船のスピードがゆっくりになってから準備したらええんや」

たしかにそうだと思い、ゆっくりになってから準備を始めた。

 

船室から出ると目の前に島が広がる。

(あぁ、これが夢に見た男女群島か)

一組ずつ名前が呼ばれ、呼ばれた組は荷物をまとめて船首の方に運ぶ。この渡船屋さんは船首を押し付ける方式のようだ。船首やポーターの合図を待って磯に飛び移っていく。この時にもたもたしていたり危ない行動をしたりすると、危険とみなされて安全な磯に強制送還される。注意しよう。

そしてついに僕の名前が呼ばれた。普段に比べて随分緊張しながら磯に飛び移った。船が離れていく時に、船長が磯のポイントを丁寧に教えてくれた。

 

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吉田2番 遠くに帆立岩が見える

 

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吉田2番 東向き

 

男女群島の磯に今立っていると思うと武者震いがする。

日が落ちるまではしばらく時間がある。まずは夜釣りに備えて地形、水中をしっかりと頭に叩き込む。

写真1枚目の足場は比較的安定しているが高場になっていて干潮になるとタモが届かいないかもしれない。その足場を頂点に磯全体が斜めになっていて、足元に注意しないと転けそうになる。水中は際からある程度の深さがあり、写真2枚目の方向はやや浅い。ただ2枚目の足場は低くなっていて、干潮時はここで取り込むとよさそうだ。

日の入りまで時間はあるが、ここで昼釣り用の仕掛けを出すよりは夜用の仕掛けに慣れた方がいいと判断して夜用の仕掛けを取り出した。さらにいえば、中通し竿を扱うのは初めてだったので、中通し竿の練習にもなった。

 

日が落ちた。

それまではボイルオキアミオンリーでやっていたが、夜に光るアミエビを混ぜることにした。

夜になると撒き餌の流れは見えないので、電気ウキの動きと風から潮の動きを考える。二枚潮になっていたらお手上げだろうが、潮の方向を信じるしかない。

色々情報を総合すると夜の尾長は磯際であたってくるらしい。1mと離さずギリギリで狙えとの情報も散見される。まずは磯際を狙ってみる。

と思ったが、釣座の微妙な高さと、海に落ちる怖さからあまり前に出られないのとで磯際を狙うのはなかなか難しい。重たい4号竿の竿尻を上に持ち上げるようにして穂先を磯際に近づけてみたり、撒き餌だけは正面に打って、左から横向きに竿を出すようにしてみたりと工夫した。

 

ちょこちょこと魚はかかってくるが、イスズミが多い。普段のイスズミに比べて大きさのわりにはよく引く気がする。ガシラなど口の大きなエサ取りにハリを呑まれるとチモトに傷がつくのでその度にハリを結び直す。エサ取りの下には尾長がいると信じて仕掛けを投入するが外道ばかり。

 

休憩をはさみながら釣りを続けた21時。

ウキが加速する。すかさずアワせると重みがのる。

コンコンコン

またエサ取りかぁと思って気が緩んだ次の瞬間、

ギューン!!

磯際に思いっきり突っ込まれた。先手を取られたが、そこは4号中通し竿、走りを止めることができた。竿をあおってゴリ巻きすると、静かな夜にバシャバシャと音が響く。ヘッドライトを点灯させてみると、茶色い魚体が見えた。

 

 

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初めての尾長だ!

40cm台後半はある。興奮してしまった。

ハリは上あごにかかっていたが、エラの前にある鋭い突起でチモトが傷ついている。ハリを結び直し、釣りを続行する。

 

タモ入れの時にヘッドライトを水面にあてると尾長が食わなくなるという噂があったが、何のことはない、次も尾長が釣れた。こちらも40cm台後半。

そのあと潮が止まり、エサ取りも当たらなくなってきた。時間は25時。周りに見える他の釣り人はヘッドライトも消えて寝静まっているようだ。4号竿に6000番リールをつけた1kg超の得物を降り続けているせいで疲れてきたので僕も仮眠をとることにする。

ただ、磯が斜めになっているせいでとても寝にくい。銀マットの上に体を横たえると体が滑っていく。何とか足場の突起を足がかりに1時間ほど仮眠をとった。

26時30分、まだ周りの釣り人は寝たままだが、いつ尾長の時合がくるかわからない。夜釣りですり減らした神経に喝を入れて釣りを再開する。

 

再開してしばらくしてウキが消し込んだ。いい走りを見せてくれるが、10号ハリスのおかげで安心して取り込める。2枚の尾長を追加して夜明けを迎えた。

 

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50cm前後の尾長を4枚

 

夜明けのあとも迎えまで時間があったので釣りを続行するが、口太やイスズミがあたってくるだけで尾長はこない。

8時半~9時頃に迎えがくるとのことだったが、7時頃に片付けを始めた。大分早いかなと思っていたが、なんと7時45分頃に迎えが来てしまった。はやい。

 

船に乗り込み、次の磯へと向かった。

次に続く

番外編 3月2日~3月4日男女群島  準備編

今回は錦ではなく番外編。

3月2日~3月4日で男女群島に行ってきたので、備忘録を兼ねて記録に残しておこうと思う。

 

男女群島には前々から憧れのようなものはあったが、自分が行く姿はなかなか想像できなかった。しかし、3月にまとまった休暇がとれ、しかも4月以降は仕事の関係で数年ほどまとまった休みがとれないため、男女群島に行くなら今回しかないのではと思うようになり、ついに決意してしまった。

 

今回はあじか磯釣センターを利用することに。

いつも通り一人での釣行になるので、単独釣行が可能かどうかも渡船屋さんに確認しなくてはいけない。釣行日の2週間ほど前に電話で確認すると単独釣行もOKだと。エサの予約は特に必要なく、向こうで必要そうな分を解凍しておいてくれて当日に注文すれば解凍されたエサが出てくる方式らしい。ただし、行ってから気がついたのだが、ボイルオキアミは解凍した分を通常は用意していないみたいなので、もしボイルオキアミを1日目に使いたい場合は注意が必要。

2週間前の段階ではもちろん天候の予測も正確ではないので、とりあえず予約だけいれておいて、実際に出るかどうかは釣行日の前々日、前日、当日朝などこまめに電話で確認してほしいとのことだった。

 

電話予約を入れたら次は釣行の準備にとりかかる。なんといっても離島遠征用の道具が手元にない。釣り竿、リールからアウトドア用のコンロ、ランタンまで離島遠征用の道具を揃えることにした。

男女群島では夜釣りができる、というか尾長は夜釣りがメインらしい。

 

夜用仕掛け

竿:プレッサドライ4-52遠投

リール:ダイワ クロスキャスト6000 (ワゴンセールで安かった)

道糸:サンライン 海平10号 (安い)

ウキ止め、シモリ玉は太糸対応のもの

ウキ:中通し電気ウキ 1号2個 3B2個

潮受けゴム、ガン玉

道糸とハリスは直結 (後述)

ハリス:DUEL H.D.カーボン 10号 (安い)

針:夜尾長10号、あわせちゃダメジナ9号

 

昼用仕掛け

2号磯竿に5号通しの仕掛けを用意したが、結局一度も使わなかった。

 

夜釣りに高級な仕掛けは不要だろうと思ったし、離島遠征なんてたぶん数年に1回になるだろうと思われたので、安いもので揃えることにしてみた。竿だけはカゴ釣りにも使えるかもと思ったので僕的には少し奮発してプレッサドライを購入してしまった。

10号のラインは普段扱わないので、不安になって結びの練習もしてみる。すると案の定ハリが上手く結べない。普段やっている枕付き外掛け結びでは結び目がハリの耳を乗り越えてしまう。というわけで新たに本結びを習得することにした。

その他にも、ネットの情報を見ているとどこの情報でも道糸とハリスはサルカンで結ぶようになっている。おそらく直結よりもサルカンの方が強度的に優れ、また仕掛けが重たいのでサルカンの重さを気にする必要がないからだろう。そこでサルカン結びも練習してみるが、サルカンを結び慣れていないためか、どうしても道糸とハリスに角度がついてしまう。色々考えた結果、普段結び慣れているサージェンスノット(4回)で直結にすることにした。今回良型の尾長も獲ったが、この部分で切れることはなかった。

釣行後に常連さんに聞いたのだが、ハリスにケミホタルをつけておくと仕掛けの回収がしやすく、また水中の仕掛けの動きも見やすくなるらしい。次回行く時はそうしてみよう。

 

あとはヘッドライト、LEDランタン、銀マットなどを購入。寝袋は冬用のものを持っているのでそれを持参したが、今回の釣行では使わなかった。銀マットの上で仮眠をとるだけで十分だったからだ。

 

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今回持っていったもの

大型クーラー58L(船置き):見回り時に魚を入れる

クーラー25L(船置き):食料、飲料を入れて、見回り時に必要な分だけ下ろす

青いバッカン:レトルト食品や缶詰

撒き餌バッカン:竿受けやエサ箱など釣具の小物

青いザック:寝袋、ヘッドライト、ランタンなど夜用のもの。銀マットをくくりつけた。昼間に寝ることにしたので毎回磯におろしていた。

ライブウェル:ロープやブルーシート、コンロなど釣具以外の小物。1日目の食料も入れた。

竿ケース:竿3本、ピトン、玉の柄、ハーケンなど

 

次に続く